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Minami’s クラブ

第2話

N君に手紙を出してすぐ私はプロポーズしてくれた
Mさんに「結婚してもいいです」と返事をしました。

Mさんは大喜びでいろいろと準備を進めてくれました。
もちろん夜のバイトもやめ、Mさんは毎日のようにアパートに
迎えにきてくれて、高級レストランをあちこち連れていって
くれました。

Mさんは某ホテルのレストランマネージャーをつとめるやり手の
人。将来は自分でお店を持ちたいという野望も持っていました。
こういう人に愛されて幸せになっていくのが一番なんだと
自分に何度も言い聞かせました。

ある日突然N君から仕事場に電話がありました。
会えなくなってから初めて彼からの電話に胸をドキドキさせました。

「話したいことがあるから、今日会えないか」

と誘われ、付き合っていた頃よくデートしたお店で待ち合わせを
しました。

約束の時間に行くと、すでに彼は待っていて、サラサラの髪を
ちょっとかき上げ「久しぶり♪」とさわやかに微笑みました。
あああーーやっぱりかっこいいっ!!!

久しぶりに二人でいろいろな事を話しました。
そして彼の車で家へ送ってもらいました。

彼は言いました。

N君「結婚するんだってね。どんな人?」
私 「とてもいい人だよ。お金持ってるし。。。。」
N君「そいつの事好きなの?」
私 「・・・う、うん。好きだよ。」
N君「僕たちさ、、やり直せないかな。。。」

待ちに待ったこの言葉!!!
N君を振り向かせるにはもう時間の問題!!!
でも私はKさんの事が気になりました。

私 「Kさんはどうしたのよ?好きだったんでしょ?」
N君 「ああーーKさんね。離婚したみたいだよ。ちょっと
付き合っていたけど、、、、どうでもよくなった。」

その言葉を聞いた瞬間、何かが弾けたように目が覚めました。

「どうでもよくなった?????何それ???」

たしかにここでまた彼を振り向かせる事はできる。
でもその後は?またきっと彼は気持ちが冷めてしまうかも
しれない。彼が夢中になっているのは、婚約中のMinami
なのだから。。。

その時ふとMさんの顔が浮かびました。
「私何やっているんだろう・・・・・Mさんごめんなさい」

N君は私にキスをしてこようとしました。
でも「ごめん、できないよ。私結婚するんだもん!」

***************************

N君をようやく振り切る事ができたMinamiちゃん。
あとはMさんとの幸せな結婚生活が待っているだけ!!!
期待に胸を膨らますMinamiちゃんでした。

Mさんとつき合いはじめて半年後、結婚式1週間前
私の母は突然蒸発しました。

必死に探しました。
でもどこに行ったのかわかりませんでした。
バックひとつで何も持たず、出ていった母・・・・・・

それでも結婚式は某ホテルで予定通り行われました。
式では「母は急病の為不在」と伝えられました。

結婚してからは、私は母探しに一生懸命になりました。
そして残された父の事も心配で、いつも実家に行っていました。

そんな私をMさんは応援しているかのように見えましたが
しだいに仕事の帰りも遅くなり、地元の友達と一緒に
キャバクラなどに行くようになりました。

週末に行っていたキャバクラも毎晩になり、
それに私が文句を言うと、
暴力を振るうようになりました。

酔って帰ってきては暴力を振るう。。。。
いきなりベットから蹴られて、落とされたこともありました。

母の事も心配・・・・父の事も心配・・・
Mさんは豹変してしまった・・・・
もうボロボロでした。結婚なんかしなければよかった。

ある日酔って暴れた旦那に言われました。
「お前なんかと結婚しなくてもよかったんだ。
キャバクラにはお前よりいい女はたくさんいる。」

それでも朝になると、泣いて謝る旦那。
一種の酒乱だったんでしょう。私もどうしていいか
わからなくなってしまいました。

そんなある日、、
私の勤めているデパートに一人の男性が
買い物にきました。

彼の名はJ君。
アメリカ人で日本の大学に交換留学をしていると言いました。

慣れない英語で必死に接客をした私に彼は感激し
それから毎日のようにJ君はお店にやってきました。

ある時J君に質問されました。

「付き合っている人はいるの?」
私は「結婚しているのよ」と答えました。

でもその時脳裏に暴力を振るう旦那が浮かんだのか
自然に表情が暗くなってしまった私。
そんな暗い私を見て、J君が心配そうに

「あなたの旦那さんはきっとあなたを幸せにはしてくれて
いないんだね。。。」と言っていました。

誰かに言いたかった。
親にも友達にも暴力の事を相談できずにいた
私は思わず彼に話してしまいました。

彼はひどく驚いて言いました、

「暴力なんてとんでもない!」
しかし続けて彼は言いました。

「もっと相談にのってあげたいけど、僕はあさって
アメリカに戻らないといけないんだ。よかったら文通をしないか?
君の抱えている悩みごとを聞いてあげるよ!」

お互い住所を交換しあい、J君はアメリカへ帰っていきました。
それから私たちは文通をはじめました。
愛とか恋とかそういうのは全くありませんでした。
純粋に友達として私たちは文通をしていただけでした。

しかし、ある時隠し持っていた彼からの手紙を
Mさんに見つかってしまうことになるのです。。。。。

この後も大変なことになりました。
母からは弁護士を通して、父の元へ連絡もあるし、
波乱万丈人生はまだまだ続きます・・・・・・

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